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中古マンション 水道設備 劣化チェック ホームインスペクション
公開日:2024/04/23

中古マンションの購入を検討する際、重要なチェックポイントがあります。
立地や築年数・内外装など、目視できる要素の他に、建物内部の水道設備は劣化の判断がつきにくく、購入後のトラブルにもなりかねないポイントとなります。
では中古マンションの水道設備は、どのようなポイントで確認すればよいのでしょうか?
目次
◯購入後に水道設備工事が自己負担になるケースとは?
◯自分でできる水道設備のチェック方法とは?
◯購入前に長期修繕計画や履歴を知ることは必要なの?
今週のもっと知りタイム
建物診断(ホームインスペクション)を活用する
購入後に水道設備工事が自己負担になるケースとは?
マンションには「共有部」と購入者が所有する「専有部」があり、「専有部」のメンテナンスは基本的には所有者が負担するという大原則があります。
なので購入後に発生する「漏水」や、住み始めてから気づく「悪臭」や「排水不良」などは個人の負担になることが基本となります。
しかし、保険への加入や、近年改正された法律により「売り主の不備や不注意から起きる不具合に関して、購入前に十分な説明がなされていない」場合など、「契約不適合責任」により損害賠償を請求できるケースも出てきていますので、説明を十分に受けてから購入を検討するべきです。
自分でできる水道設備のチェック方法とは?
購入前に、購入予定者自身で確認ができるチェック項目は以下の通りです。
1.水漏れ
水周りの漏れを確認します。
特に蛇口や接続部分をチェックし、湿った箇所や水漏れの跡がないか確認しましょう。
2.水圧
蛇口を全開にして水流の強さや、一定に流れているかをチェックします。シャワーの水圧の確認も忘れずに。
3:排水
水周りの排水を確認します。
排水中の異音・臭い・スムーズに流れるかを確認します。
4:給湯器
給湯器が正しく機能しているか、適切な温度で安定してお湯が供給されるかを確認します。
給湯器の寿命や保証、メンテナンス履歴も確認しておくと良いでしょう。
5:水質
水が澄んでいるか、異臭や異色がないかを確認します。
必要に応じて、水質検査を依頼することも考えましょう。
6:点検口
マンションの水道設備は定期的な点検やこまめな劣化確認をすることが重要で、事故を防止するだけではなく、設備長寿命化の鍵となります。そのための「点検口」があるかどうかは、そのマンションの管理体制を知ることができる指標となりますので、設置を確認してみましょう。
購入前に長期修繕計画や履歴を知ることは必要なの?
購入前にマンション管理の情報を広く集めることは重要です。そのマンションの資産価値にも大きく影響する「修繕履歴」の開示を渋るようであったり、計画通りに修繕が行われていないマンションは注意するべきでしょう。
特に改修が行われていない古い設備は、将来的に交換が必要になる可能性があるため、そのコストも考慮に入れる必要があります。
★★★もっと知りタイム★★★
建物診断(ホームインスペクション)を活用する


建物診断(ホームインスペクション)とは、不動産の購入前に行われる専門的な建物の調査のことを指します。
この診断は、建物の状態を詳細に評価し、構造的な問題や修理が必要な箇所を特定するために行われます。ホームインスペクションは、購入者にとって非常に重要な手段であり、将来的なコストや問題を未然に防ぐための情報を提供します。
水道設備だけではなく「基礎や壁、屋根の構造」「屋根と外壁の状態」「電気システム」などの専門家の診断が必要な要素や、「断熱材が適切に施されているか」「換気設備の機能と状態」「シロアリなどの害虫の被害」など居住性に関わる細かい部分まで検査・診断をしてもらえます。
このようにホームインスペクションは、中古物件を購入する際に非常に重要な役割を果たします。専門家に依頼することで、安全で快適な住環境を確保するための重要な一歩となります。
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