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マンション 直結給水方式 工事費用 見積もり金額
公開日:2024/06/10

マンションの給水方式を「直結給水方式」に変更すると多くのメリットがあります。
新鮮な水が給水されるだけではなく、ポンプや受水槽・高架水槽等付帯設備の維持費削減になるだけではなく、土地の有効利用につながるケースもあります。
しかし、一口にマンションの「給水方式を変更する」といっても、工事費はどれくらいかかるのでしょうか?
金額により「費用対効果」は変わるのでしょうか?
目次
◯そもそもお住まいのマンションは「直結給水方式」へ変更ができるのか?
◯「直圧直結給水方式」と「増圧直結給水方式」の違いは?
◯工事の見積金額は、どのような要件(条件)で決まるのか?
今週のもっと知りタイム
工事の適正な見積もりを取得するための重要なポイントとは?
そもそもお住まいのマンションは「直結給水方式」へ変更ができるのか?
工事費を知るためには業者に見積もってもらう必要がありますが、その前にまず、お住まいのマンションが「直結給水方式」に変更可能か?を調べる必要があります。
方法は、
①マンションを管轄する水道局に周辺で工事の事例があるか、また方式の変更にともなう「水圧」が確保されているかを確認する
②マンションの居住者の人数から必要な瞬間最大使用量を計算する(計算方式は市町村により異なります)
③その使用量に応じた水道の本管からマンションに引き込む水道管の「口径」を割り出し、水道本管との適合性を確認する
となります。
しかし基本的には、調査や確認に専門の知識が必要となるため、工事業者へ任せることをおすすめします。
「直圧直結給水方式」と「増圧直結給水方式」の違いは?
一般的にマンションの「直結給水」とは、貯水槽や高架水槽に水を貯めずに水道本管の水圧を利用して、各部屋へ給水する仕組みです。そのまま給水する仕組みを「(直圧)直結給水方式」と呼びます。
しかし、マンションの高さや水道本管の水圧によっては、上の階までの水圧が確保されないケースもあるので、水圧が足りなくなった時に稼働するポンプ(ブースターポンプ)を経由しなければならないマンションもあります。その場合は「増圧直結給水方式」と呼びます。
このように、「直結給水方式」と言っても、マンションにより様々なケースが出てきますので、変更工事が可能か(行う価値があるか)を判断するためには、見積もり金額に対する費用対効果をはじめ諸条件の確認が必要となります。
工事の見積金額は、どのような要件(条件)で決まるのか?
では直結給水方式への変更の条件がクリアされた後、見積もりを取る際のポイントはどのような点でしょうか。上記の諸条件も踏まえて整理しますので、業者からの見積もりを確認する際の参考にして下さい。
配管工事の価格に影響する要件
◯工事(配管)の範囲
◯利用する配管の仕様(口径・材質)
◯配管の仕様(全て新設にするか?配管を埋め込むのか露出配管にするか?)
◯既存設備(貯水槽・高架水槽)の解体・撤去費用
◯アスベスト調査とその結果による追加要件
◯(必要な場合)増圧ポンプの仕様・性能
行政(市町村)との調整要件
◯分担金や補助金の有無
◯階数制限の有無
◯その他、市町村ごとに異なる工事のルール
★★★もっと知りタイム★★★
工事の適正な見積もりを取得するための重要なポイントとは?


以上の点を一つづつ確認していき実際の工事費用が算出されますが、見積もり金額を大きく左右するもう一つの大きなポイントがあります。
それは、工事を「どこに」発注するか?という問題です。
管理会社経由ですと、「マンションの状況がよく分かっている」というメリットの反面、下請けや更にその下請けの工事業者に工事を依頼しますので、その分マージンがかかります。
当然直接工事業者に依頼すれば費用は安く抑えられますが、普段からの取引きがないと不安もあります。
さらにポンプや水道管の資材に関しても、実際の工事会社が準備する場合、仕入れ金額に差がありますので、最終的に管理組合に請求される金額が大きく変わるケースもありますので、細かい項目にかんする見積金額の精査が必要です。
また、工事費用を抑える裏技のひとつとしては、工事のスケジュールをマンション側に合わせるのではなく、工事業者の都合に合わせると良い場合があります。
繁忙期を避けたり、現場の職人確保などがスムーズに行くタイミングに合わせると、同じ工事でも安価にできることもあるでしょう。
最終的にはできるだけ多くの業者に相談をして、マンションに合った提案と金額を提示してくれる会社に発注することをおすすめします。
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