もっと知りたい「今週のキーワード」
マンション 水道トラブル 組合対応と個人対応 予防策
公開日:2023/12/25

快適なマンション生活を送るためには、水道(給水)設備が正常に稼働することが欠かせません。
しかし災害時の断水などは別として、給水設備のトラブルには、マンション特有の「問題」や「課題」があります。
事故を起こさないためにも、個人としてできること、また管理組合として検討するべきことを明確にして事故防止に取り組むことが重要です。
目次
◯マンションの水道トラブルにはどんな種類があるの?
◯個人で対応するべき水道設備の問題と注意点はなに?
◯給水設備のトラブルを「予防」する具体的な方法とは?
今週のもっと知りタイム
「飲料水」の品質をあげるために
マンションの水道トラブルにはどんな種類があるの?
マンションの給水設備のトラブルには、組合を中心とした全体で対応しなけれなならない問題と、個人宅で対応すべき問題に大きく分かれます。
わかりやすい例をあげると、給水用の加圧ポンプが故障したり、貯水槽が破損するなど共有部の給水設備のトラブルはマンション全体の問題となりますが、給湯器の不調や台所の水漏れなどの専有部の給水管(横引き管)に関しては、それぞれ住人の管理となります。
個人で対応するべき水道設備の問題と注意点は?
マンションの給水設備のトラブルの際、一番困ることは「業者」選びです。
給湯器の不具合や部屋内の水漏れなど生活に支障のあるトラブルが起きた時、専門業者に連絡をしてすぐに対応を迫られますが、業者に連絡する際のポイントがあります。
まずその業者がマンション内の水道工事に「慣れている」かを確認しましょう。
マンションの場合戸建てと違い配管が複雑で、自分の部屋だけ修理できれば良い、とならないことが多いのです。
専有部の水道設備をメンテナンスしたり水回りのリフォームをした後、他の家庭での水圧が変わるなどのケースも耳にします。
個人で水回りの工事をする場合には、管理組合や管理会社に一報を入れ、適切な業者の紹介を受けるなどの配慮が必要となります。
給水設備のトラブルを「予防」する具体的な方法とは?
管理組合がやるべき「対策」
給水設備の事故を防ぐために、一番効果的なことは「定期的なメンテナンス」と「(事故の)予兆を見逃さない」ことです。
そして共有部だけではなく専有部のエリアも、組合が積極的に関わっていくべきでしょう。もし規約などの制約があるのであれば、その見直しや改正まで視野に入れるべきかも知れません。
トラブル防止には、配管やバルブ、給湯器などが正常に機能しているか確認するために、専門家により給水設備全体を定期的に点検することが大切です。
また専門家の助言のもとに、管理組合として次のような対策をすることも検討しましょう。
①水圧調整弁の取り付ける:高水圧は配管に負担をかけ、トラブルの原因になりますので、水圧調整弁を取り付けて適切な水圧を維持
②水漏れ検知センサーの設置:水漏れや水流を早期に検知するために、水道メーターの異常を監視するシステムを導入
各家庭でできる事故の「予防策」
各家庭でできることとして、トラブルの「予兆」を早めに見極める方法があります。
各家庭で水道メーターを見て漏水があるかを点検する方法です。
それは水道メーターの「パイロット」という箇所を見て判断する方法です。ここは、水が流れると内部タービンが回転して回るという仕組みですので、家の中の水道をすべて止めた時、この「パイロット」がクルクルと回転している場合は水漏れを疑ってもよいでしょう。
他にも「水圧が安定しない」「赤水が出る」「水道水の異臭」「水道設備からの異音」などがみられたら、管理組合もしくは管理会社に一報を入れましょう。
大きなトラブルを防ぐことができる可能性があります。
★★★もっと知りタイム★★★
「飲料水」の品質をあげるために


マンション内の各家庭へ給水が問題なく行われることは最低限のインフラ環境ですが、もう一歩進め「水の品質」をあげるためにはどのような方法があるのでしょうか?
まず個人でできることは「浄水器」の利用です。
多くのメーカーからさまざまな種類の商品が出ていますが、購入前に住んでいる地域の水質レポートやマンションで水質検査を行うなどして、どのタイプの浄水器が適切なのかを確認することも重要です。
マンション全体で取り組むことができるのは、「給水方式の変更」です。
一度貯水槽に溜めた水を各家庭に給水する方式と比べ、新鮮な水が供給されます。
お住まいのマンションの給水方式が、まだ受水槽を使った「高架水槽方式」や「加圧水槽方式」でしたら、早速検討されてみてはいかがでしょうか。
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